日本の誇るラグジュアリー客船「飛鳥Ⅱ」
飛鳥Ⅱ(あすかツー)は、日本の大手船会社である日本郵船グループの「郵船クルーズ」が運航する、日本を代表するラグジュアリークラスのクルーズ客船です。外国船にはない、日本人ならではの繊細な感性に基づいた「和のおもてなし」を体現した船として、国内外で高い評価を得ています。
総トン数50,444トン、乗客定員872名。巨大化が進む世界のクルーズ船の中では中型サイズに属し、乗客一人ひとりに行き届く、きめ細やかなサービスを最も大切にしています。船籍を日本に置く「日本籍船」であることも、他の多くの外国船との決定的な違いです。
飛鳥Ⅱならではの特別な体験
飛鳥Ⅱの魅力は、上質な空間とサービスの中に、日本人が心から安らげる「和の心」が息づいている点にあります。
- 「和」を極めた船内空間:
- 展望大浴場「グランドスパ」: 船の最上階にあり、大海原を眺めながら湯船に浸かれる自慢の施設です。サウナも完備しており、日本人にとって最高の癒やしを提供します。
- 茶室「游泉」: 本格的な茶道を楽しめる数寄屋造りの茶室。洋上とは思えない静寂な空間で、日本の伝統文化に触れることができます。このような施設は、他の客船には見られない飛鳥Ⅱだけのものです。
- 美食の船: 日本人の繊細な味覚を満足させることに徹底的にこだわっています。メインダイニングでは、旬の食材を活かした芸術的な料理が毎食提供されるほか、有料の寿司レストラン「海彦(うみひこ)」では、本格的な江戸前寿司を堪能できます。有名料亭の料理長やシェフを招いた特別メニューが楽しめるクルーズも人気です。
- 全室海側の快適な客室: 全ての客室に窓があり、約半数はプライベートバルコニー付きです。どの部屋からも海の景色を楽しめるよう設計されており、プライベートな空間の快適性を重視しています。
他の船との決定的な違い
飛鳥Ⅱは、特にこれまでご紹介した外国船とは、コンセプトからサービスの質まで、一線を画す存在です。
| 項目 | 飛鳥Ⅱ | ダイヤモンド・プリンセス(日本生まれ外国船) | 一般的な外国船(MSCベリッシマ等) |
| 船籍 | 日本 | パナマ(英国船社) | パナマ、バハマ、マルタ等 |
| クラス | ラグジュアリー | プレミアム | カジュアル/プレミアム |
| コンセプト | 和のおもてなし、上質さ | 日本人に優しい快適さ | 多国籍な楽しさ、エンターテイメント |
| 公用語 | 日本語 | 英語(手厚い日本語対応あり) | 英語など(限定的な日本語対応) |
| チップ | 不要 | 必要 | 必要 |
| 雰囲気 | 静かで落ち着いた、最高級の空間 | リラックスでき、バランスの取れた空間 | 賑やかでエネルギッシュな空間 |
| 最大の魅力 | 言葉・文化の壁がない究極の安心感と「おもてなし」 | 日本人に嬉しい大浴場と手厚い日本語対応 | 巨大船のスケール感と多彩なアトラクション |
Google スプレッドシートにエクスポート
1. 「日本籍船」であることの絶対的な安心感
これが飛鳥Ⅱを語る上で最も重要なポイントです。
- 言葉・文化の壁がゼロ: クルーも乗客もその多くが日本人。船内での公用語は完全に日本語で、アナウンスから新聞、メニューまで、すべてが自然な日本語です。外国船の「日本語対応」とはレベルが違います。
- チップ不要: 表示されている旅行代金にクルーズ中の基本的なサービス料が全て含まれており、明快な料金体系です。
- 国内クルーズの自由度: 日本の法律(船舶法)では、外国籍の船は日本の港から次の日本の港へ直接乗客を運ぶことができません(カボタージュ規制)。そのため、外国船は必ず海外の港(釜山など)を旅程に挟む必要があります。日本籍の飛鳥Ⅱは、この規制を受けないため、日本国内の魅力的な港だけを巡る自由なコース設定が可能です。
- 日本の基準に準拠: 医療体制や衛生管理などが日本の法律に基づいており、万が一の際にも日本の常識が通じるという安心感があります。
2. 「サービス」と「おもてなし」の違い
外国船のサービスが、マニュアルに基づいた効率的でフレンドリーなものであるのに対し、飛鳥Ⅱが目指すのは、相手の気持ちを先読みし、心に寄り添うような日本ならではの「おもてなし」です。この目に見えないが心に響く質の高さが、多くのリピーターを惹きつけています。
まとめ
飛鳥Ⅱは、価格以上の価値と満足感を求める方に最適な、日本の誇る最高級クルーズ船です。言葉や文化、食事の心配を一切することなく、洋上で日本の美意識と美食、そして心温まるおもてなしに包まれたいと願う方にとって、これ以上の選択肢はありません。「いつかは飛鳥Ⅱで」と言われる、特別な憧れの船旅がここにあります。

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